常に進化し続ける

歯科医療の研究開発に対する比類のない献身を続ける当社は、世界各地において、倫理的なビジネス慣行における長い歴史と評判を築いています。当社は、頻繁で明確なコミュニケーションと双方向なトレーニングを通じて、従業員とビジネスパートナーに対して責任ある企業であることの原則を常に伝えています。

デンツプライシロナの倫理コンプライアンス委員会

当社の責任あるビジネス慣行は、倫理コンプライアンス委員会によって監督されています。当社の最高コンプライアンス責任者が主導するこの委員会は、潜在的なビジネス上の問題を予測して軽減、そして当社全体に倫理が根付くようにするために、リスク評価を積極的に実施する責任を負っています。委員会の活動により、当社の方向性がサステナビリティの目標と一致していることが保証され、また、すべての従業員、パートナー、および業界コンサルタントに対する行動基準が設定されます。

倫理規定・ビジネス行動規範

これは、毎年見直される当社の倫理規定・ビジネス行動規範によってサポートされています。この規範は、デンツプライシロナで働く、またはデンツプライシロナと協力するすべての人々が従うべきビジネス行動の原則を定めたものです。この規範は、誠実に事業を遂行するという当社の取り組みと、顧客にとって前向きな行動と質の高いヘルスケアソリューションにつながる健全な倫理的判断を行うことの重要性を示しています。

当社の行動規範は、機敏性、説明責任、敬意、協力、信頼性という当社の基本理念に沿っており、すべての人々が幅広いリスク要因を特定、軽減、管理するための明確な道筋を示しています。監督者と管理者には、チームが規範を遵守していることを確実なものにする責任があり、すべての従業員は潜在的なコンプライアンスの問題を認識し、問題がある場合には専門家に適切なアドバイスを求める責任を負っています。

また、当社では従業員に倫理およびコンプライアンス ホットラインへのアクセスを提供しており、これにより従業員と第三者は、上司、上級管理職、または人事部に直接報告することなく、職場内での不正行為、違法行為、または非倫理的な行為を報告できます。

当社は、倫理規定とビジネス行動規範をサポートする多数のポリシーと手順を用意しており、それには以下のようなものがあります。

  • 倫理的な顧客対応ポリシー
  • 贈答品および接待に関するポリシー
  • グローバル・キーオピニオンリーダー・ポリシー
  • 反キックバックポリシー
  • 汚職および贈収賄禁止ポリシー
  • 倫理・コンプライアンスホットライン

デンツプライシロナが、2021年に汚職および贈収賄に関連する法的手続きの結果被った金銭的損失額は0ドルです。

規範をサポートするビジネス慣行

当社は、倫理的かつ透明性の高い事業運営に注力しており、従業員、顧客、パートナー、株主の皆様との信頼関係の構築に努めています。

当社は、業務全体を通じて最高水準の卓越性を目指しており、ESG 報告の透明性を高めています。これを達成するために、当社はステークホルダーと連携し、事業が直面している最も重要なサステナビリティにおける問題を理解し、より明るい世界を創造するための積極的かつ長期的な行動をとることができるように努めています。これは、ビジネスが直面する主なリスクを特定し優先順位を付けて対応するために、ESGとサステナビリティの問題を当社の年次企業リスク評価に統合していること、そして当社の最初の重要性評価によって証明されています。

当社のビジネスの中心にあるのは、従業員です。そのため、当社にとって健全なビジネスとは、ビジネスのあらゆる側面において持続可能かつインクスルーシブかつ公平な慣行を統合し、しっかりと支援する職場環境を作り出すことを意味します。これに沿って当社は、2025年までに男女賃金平等を達成するという世界目標を、当社の健全なビジネス戦略の下に再度配置しました。これは、当社のすべてのリスク管理プロセスにESG要素を組み込むというコミットメントと並行するものです。

従業員は当社のビジネスの中心にありますので、当社は国際労働機関(ILO)における「労働における基本的原則及び権利」に関する宣言に沿って事業を運営しています。私たちは、結社の自由と団体交渉権の有効な承認、強制労働の撤廃、児童労働の廃止、雇用に関する差別の撤廃を強く支持します。

私たちは、社内ポリシーおよびサプライチェーンのビジネス パートナーとの直接的な取り組みを通じて、搾取、奴隷制、人身売買に関わるあらゆる問題を排除するために、積極的なグローバル アプローチを採用しています。これらのポリシーには、私たちのビジネスパートナー行動規範が含まれます。当社は、すべての従業員とビジネスパートナーの皆様が、2010年のカリフォルニア州サプライチェーン透明法、2015年の英国現代奴隷法、オーストラリア現代奴隷法、ニューサウスウェールズ現代奴隷法、ウイグル強制労働防止法、および2010年の米国ドッド フランク法の紛争鉱物条項を完全に遵守することを期待しています。

サイバーセキュリティインシデントやサイバー攻撃によってもたらされるリスクを軽減するために、当社はデータとシステムの機密性、完全性、継続的な可用性を保護するプログラムを開発しました。

さらに、このプログラムは、データのプライバシーとセキュリティに関連するさまざまな外部規制要件への継続的な準拠を保証します。

このプログラムには、サイバーセキュリティインシデント対応計画と、ISO27001、COBIT、NISTなどのさまざまなサイバー制御フレームワークに準拠した一連のポリシーと基準が含まれています。これらの制御のさまざまな要素は、複数のサードパーティの情報セキュリティ企業によって毎年評価され、必要に応じて制御が調整されます。世界中のすべてのITスタッフと受託業者は、これらのポリシーに関するトレーニングを毎年受講します。さらに、すべての社内システムユーザーは情報セキュリティに関する年次トレーニングを受けており、重要なデータ要素にアクセスする特定の業務機能を持つユーザーに至っては、継続的なフィッシング対策の評価とトレーニングを受けています。 

取締役会と監査・財務委員会は、サイバーセキュリティリスクの管理を監督します。当社の最高情報責任者は、サイバーリスク管理ガバナンスの最新情報やサイバーセキュリティ管理強化プロジェクトの状況を含む、このプログラムに関する最新情報を、年間を通じて複数回、取締役会および監査・財務委員会に定期的に提供しています。

監査・財務委員会は、サイバーセキュリティにおける問題を取締役会全体に定期的に報告しており、最高情報責任者は、当社のサイバーセキュリティプログラムに関して四半期ごとおよび臨時の報告を行っています。
急速に進化するテクノロジー環境に対応するため、当社はサイバーセキュリティのプロトコルとプロセスも継続的に適応させています。当社のプライバシーポリシーは、当社が収集するさまざまな種類の個人データ、収集の法的根拠、およびその使用方法について説明しています。 

当社は、2022年を含め過去3年間に情報セキュリティ侵害を経験しましたが、これらのインシデントは純費用の観点からも軽微なもので、当社はこのような軽微な侵害に関連して罰金や和解金を支払っていません。なお、当社は現在、情報セキュリティリスク保険に加入しております。

当社では毎年、数多くの製品に対し510(K)の許可を取得しています。510(K)は、販売予定の機器が安全かつ効果的であること、または市販前承認(PMA)の対象とならない合法的に販売されている機器と実質的に同等(SE)であることを実証するためにFDA(アメリカ食品医薬品局)に提出する市販前申請です。

当社は2020年に、自主的に1件の重大な製品リコールを実施しました。この製品リコールは、FDAに通知され完了しました。これは、当社の尿道カテーテル製品の1つに関係するもので、ごく少数のユニットに変形の可能性がありました。

当社の製品安全プログラムには、以下が含まれます。

  • 製品に関する苦情を収集、監視、調査する苦情管理プログラム。
  • 適用されるPMS要件への準拠を保証するために、各製品グループに対して堅牢な市販後監視プロセスを導入しています。
  • 設計、製造、市販後監視をカバーするリスク管理プログラム。
  • 製品のライフサイクル全体にわたって使用される広範な製品テストプログラム。これには、設計、検証、確認、製造工程中の製品および完成製品のテストが含まれます。
  • 安全性、品質、コンプライアンスを管理する、各製造企業に合わせた品質管理システム
  • 研究開発、製造、品質管理に携わる人員が責任を遂行できるようトレーニングする、品質管理システム関連のトレーニングプログラム。

当社の施設は、ISO 13485、EU 医療機器指令 (MDD)、EU 医療機器規制 (MDR)、MDSAP (医療機器単一調査プログラム) の適切な認証を取得しており、FDA QSR 820およびその他の国固有の規制要件に準拠しています。

  • ISO 13485/9001 認証取得施設: 36
  • MDD 認証取得施設: 27
  • MDR 認証取得施設: 15 

 

前臨床および臨床試験

デンツプライシロナは、歯科治療用途向けの数多くの医療機器を開発し、ライセンスを供与しています。当社は、現状を大きく向上させる革新的技術の開発に努めています。デンツプライシロナは、可能な限り、動物実験を必要としないインビトロ法またはベンチトップ法を採用しています。

デンツプライシロナは、革新的な製品を商品化する前に、人間の臨床試験から得たデータを頻繁に活用します。当社は、人間を対象とするあらゆる研究の実施に至っては、患者さんと研究者の安全と権利を保護するようなやり方を採用しています。機密保持を含む個人の権利を保護することに加え、研究が実施される国および規制当局への申請が行われる国の規制要件を遵守します。この実践により、研究結果の完全性を保護するために管理し、それに従うことを確実なものとしています。

デンツプライシロナのポリシーでは、当社の法務顧問の事前の審査と同意なしに、会社の資金やその他の会社資産を政治目的に寄付することは禁止されていることが明記されています。遠隔医療や遠隔歯科治療は州議会で重要な議題となり、Byteのビジネスモデルに影響を及ぼす可能性があると、私たちは考えています。その結果、Byteには政府関係チームが設けられています。このチームは、オーラルヘルス医療へのアクセスを増やすというByteの使命に沿った責任ある政策を推進するために、政府のあらゆるレベルで立法および規制プロセスへの関与を主導しています。Byteの政策立案プロセスへの参加は、デンツプライシロナの基本理念に基づいており、ロビー活動や関連活動の報告を義務付ける適用法に準拠しています。2021年、Byteは、会社の利益を促進し、顧客に安全で手頃なオーラルヘルスケアの選択肢を提供する政策を支援するために、115,000ドルの政治献金を行いました。

デンツプライシロナは、Dental Trade Alliance(「DTA」)を含むいくつかの米国歯科業界団体の会員です。DTAは、歯科医師やその他の口腔ケア専門家に歯科用機器、消耗品、材料、サービスを提供しており、場合によっては会員に関心のある法案に関するロビー活動に携わることもあります。

当社では、製品が手に届くことをサポートするために、複数のプログラムを導入しています。低所得国および低中所得国における確立された製品ラインに対しては、先進国市場と比較してより低い価格表を使用しています。低所得国および低中所得国では、主力製品、既存製品、旧製品ラインに対して異なる価格表を適用し、先進国の中核市場に適用される通常価格よりも最大30%低い価格水準で提供しています。

各製品の価格情報を顧客や代理店に開示する方法に関しては、価格情報に関するすべての更新を、変更の6~8週間前に電子的な方法で、顧客と販売代理店に伝えています。変更には、新しい価格表や契約の修正が含まれます。さらに、それぞれの顧客には個別の価格表が提供されます。

当社の一部の製品は、2020年のあいだ、価格が上昇しませんでした。これは、私たちがすでにプライスリーダーであったためです。全体としては、当社製品の純価格上昇率の加重平均と米国消費者物価指数の年間上昇率の比率は、2021年は2.5% : 7.0%、2020年は0.7%:1.4%でした。

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